来兎の研究室跡地にして雑文置き

作曲家、来兎の雑記です

ジェネレーションギャップのどこに驚く要素があるのか?

最近SNSでよく見かける「10代は〇〇を知らない」とか「新人が〇〇(有名人)を知らなかった」という驚きの投稿。それに対して賛同する人たちを見ていると、「今時の若いものは」というフレーズが21世紀版にアップデートされたように感じます。これ、実は紀元前から続いている文化じゃないでしょうか。

 

    世代間の20歳差には、当然ながら20年分の情報のズレがあります。それなのに、なぜそのズレに驚いてしまうのか?ここが私には不思議で仕方ありません。

 

    なぜこうした現象が起きるのか?その原因は、30代以降になると「10年」という時間が感覚的に短くなるからではないでしょうか。たとえば、ものの長さなら「だいたい10cmかな」と感覚的に捉えられるのに、時間の単位になると目測を誤りがちです。そして、年を取るほどその誤差は大きくなり、「25年前?最近のことだよね」と言い出す始末。

 

    だからこそ、時間も「3年とはこのくらいだ」という肌感覚をキャリブレーションしておく必要があります。そうしないと、世代間の認識ズレをさらに広げてしまうことになります。

 

    日本の社会変革が遅い理由の一つは、この時間のキャリブレーションができていない古い世代が、いまだに重鎮として影響力を持っていることではないでしょうか。

これを今風に表現するなら「老害」という言葉がぴったりですが、残念ながらこの症状は一度かかると治らない不治の病。だからこそ、次世代に道を譲る決断が必要なのだと思います。