来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

GUCCI友だち?

「友達がみんな持ってるからGUCCIの財布欲しい」と娘にねだられた親の話をTwitterで見て、小学生のときの友達のことを思い出しました。
 
その友達は、ビデオゲームには特に興味なさそうだったのに急にファミコンを買ったのです。ソフトはカルノフ。一緒に遊んだのですが、なんというかそれほどファミコンを好きという感じはしなくて、「なんでカルノフなんだ?」となんか変な引っ掛かりがありました。

その後、その友達の母と付き合いのある私の母から「息子がファミコン持っていないと話についていけないから買ってくれと泣いて頼まれた」 という話を聞きました。

私は驚きました。全然ファミコン興味なさそうなのに話についていくもなにも!?と。

ちなみに当時私はファミコンを持ってませんでした。持ってはいないのですが、情報誌『ファミリーコンピュータマガジン』を空輸して仕入れているおもちゃ屋さんから毎号譲ってもらい情報収集して、ゲーム自体はゲーセンの50円15分のファミコンコーナーとファミコンを持ってる友達の家を転々と遊び回っていました。めちゃくちゃ楽しかったです。

私はゲームが好きだったのでそれきっかけで友だちができていました。特におもちゃ屋さんやゲーセンの店員さんを友達だと思ってました。

ファミコンをねだって買ってもらった友達は、まわりとのつながりを作るために興味のないファミコンを買ったのです。それで実際話に乗れたのでしょうか?私は正直「ゲーム友達」とは思えなかったのでその後の付き合いは特にありませんでした。

中学に上がると、その友達は不良グループに入っていました。性格は優しくそういうのに向いてないタイプだったけど、これもきっとつながりが欲しかったんだろうなと思います。

こういう友達とのつながりのためにほんとは欲しくもないものを欲するというのは、あまり良い結果になるとは思えません。GUCCIの財布を手に入れたら、また次の「つながりアイテム」が必要になるのでしょう。

ただ、本人にとってはものすごく重要なことだということはわかります。学校という世界つながりは子どもにとっては世界の全てだから。

でも、それは学校の外の世界を知らないだけのこと。外に目を向けることができれば、学校という世界が小さくそれほど大した価値がないことがわかります。それがわかれば無理に誰かとつながる必要はなくなります。

無理につながる必要がなくなれば、本当に合う人とだけ付き合うことができます。もちろん学校の中でも。

私にとってはゲームとパソコン、アマチュア無線が学校以外の世界を見るきっかけになりました。
早いうちに外に目を向けられる趣味を持ったほうが人生うまく行くんじゃないかなと思います。