来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

日本一の起業家の予言

古本屋で見つけた、藤田田さんの「勝てば官軍」を読んだらあまりにも凄すぎるのでメモ。この本は1996年に発売されたものです。

176
危険をともなう原子力発電にかわる風力発電を早急に検討してほしいものである。

藤田さんは2004年に亡くなっています。もし生きてたら今の惨状をどう思うでしょうか。

189
 「総理はなにをやているんだ。神戸の震災以降、オウム事件やらなにやら国民生活に不安と驚異をあたえる緊急事態が発生している。為替もこうだ、株もこうだ。ここで緊急政策を打ち出さないと日本は滅びる」といっても、無駄なのだ。総理には緊急事態に即時対応した政策を打ち出し実行する権限がないのである。その政策を打ち出せるのは国権の最高議決機関である国会だけなのである。だから、この政体を変えないことには日本の国は救えない。わたしにいわせれば、日本はいま壊れるべくして壊れる仕組みになっているのだ。

今もなにも変わってないです。

228
人間が頭で文章を考えなくても、こんな年賀状を出したいと思えば、コンピュータがババっとつくるくらいに進歩するだろう。
 そうなると、自動車や大砲をつくるのではなく、そういう「頭の代わりをやる」企業が、どんどん出てくるだろうし、そう関連の株が高値を呼ぶことになるだろう。

この本が発売された年にyahoo!japan開始。Googleはまだ存在しません。

233
 コンピュータが創り出すバーチャル・リアリティ(仮想現実)のほうが現実であり、ほんとうの現実が現実でなくなるという時代がもう来ているのである。しかし、人間には”心”というか”意思”とは無関係に、爪がのびたり髭が生えたりする生身の体というものがある。そうすると、人はいってみれば必然的に何重もの”人格”をもった存在になってくるのではないか。しかもそうなったとき、ビジネスはどの人格を相手にするのか---などと考えると、まだまだわたしにはやることがあると、企業家の血が燃えてくるのだ。

アバタービジネスがこれに当てはまりますね。

241
 自動車時代の幕開けを思い起こしてみるがいい。あのとき、これからはクルマの時代だ、土小江行くにもクルマで行けばいい、自転車なんかもういらないと多くの人が言ったはずだ。しかし、いまでもみんな自転車を結構使っているではないか。クルマがあっても、自転車も三輪車も残った。そこをはき違えると、ニュービジネスはコンピュータ関係とイコールと思いがちなのだが、わたしはそうではないと思う。

音楽配信電子書籍はこれに当てはまるでしょう。

247
われわれ、一日24時間単位で動いていて、八時間働いて後は遊ぶとか休息している人間には、2時間置きに情報が流れてこなくてもいっこうにかまわないのである。
 そうでなくとも情報過多なのである。これ以上情報がきても、対応できないのではないか。

これなんかは、少し前にレビュー書いたフィルター思考で解を導くの内容まんまですね。


恐ろしいほど時代を読んでいます。これが真の起業家の能力なんですね…

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レビュー平均:4.24.2点 (13人がレビュー投稿)
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