来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

世間の厳しさを若者に語る世代は考え方を間違えている

「世間は厳しい」とか「仕事は辛いもの」と若い世代に語る人って、つまり言いたいことは「それを俺は我慢してきたのだから、お前らもそうしろ」ということなので、世を生き辛くしている元凶だと思います。

人間というものは知恵のある生き物で、長い歴史の中で数々の問題を解決して繁栄してきました。しかしここに来て、その「厳しい」や「辛い」という問題を解決して後世に伝えるという発想すら失っていることに、人間として(というか日本人の)退化が始まってる気がします。

 それでも、20世紀までは「厳しい」「辛い」から得られる見返りがありました。だから「厳しい」「辛い」を甘受しろという考え方もわからなくはありません。


しかし、 今となってはその「厳しい」「辛い」に見合う見返りがありません。避けるのが合理的なんです。


見返りを生み出すことが出来なかった人達が悪いのです。


ですから、今まで偉そうに厳しさを語っていた上の世代は、本来なら「世間の厳しさを減らすこともできず、見返りも生み出せずにごめんなさい」と若い世代に申し訳無さそうに言うべきであり、そんなこともわからず、世に絶望し命を絶った若者に「心が弱い」などと叩くご老体には「生まれた時代が良かったですね」と優しく教えてあげたいです。