来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

ソフトウェアの儚さ

サブマシンの修理完了したので、音楽ソフトをちまちまとインストールするのですが、その際に発掘された古いオーケストラ音源(QLSO GOLD KONTAKT版)などをゴミに出しました。

買った当時は確か10万ぐらいしたけど、当初KONTAKTというプラットフォームで動いていたQLSOは、何度かバージョンアップを繰り返して現在はPLAY4という全く別のプラットフォームで動くようになり、古いバージョンはお払い箱となります。(今やQLSOはクラウドで月額30ドルで使用可能に)

このQLSOに関しては古いバージョンと新しいバージョンで明確な音の差はないので問題無いですが、音源によっては、バージョンアップで今まで出来たことができなくなるということも起こります。
そうなると古いバージョンも残しておきたいわけですが、それもOSやらプラットフォームのバージョンアップによって遅かれ早かれ動かなくなる運命なのです。

 つまり、作った曲のデータだけを残しておいてもそれを再生する音源が使えなくなるので、のちのち完全再現は不可能に。

さらには、使っている音楽ソフトの会社が突然なくなりソフトの再インストールが不可能になる可能性もありえます。

最近はゲームも「サービス」として提供されて、サービスが終了するとゲームが遊べなくなり今まで集めてきたキャラもレベルも無になってしまいます。

でも、それが無駄だとは思いません。

結局最後に残るのは思い出なんだなと。 その思い出もいずれは消えてしまうけど、できれば、その存在を自分という「内部記憶」だけではなく、自分以外の人々への感情の揺さぶりとともに「外部記憶」として長く残せたらいいなと、音楽を作っている身としては思うのでした。