来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

アクセルとブレーキ

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LINEの元CEO森川亮さんの本「シンプルに考える」を読みました。


最近日本の生産性についてよく言及されるけど、クリエイティブ自体の生産性は日本も他国と変わらないんじゃないかと思います。


しかし、事務方の力が強すぎてそのクリエイティブの速度に急ブレーキをかけてしまう。だから総合的にすごーく生産性が低くなる。しかも、その責任はクリエイティブ側がとることとなり、事務方には失敗がない。


日本はとにかくブレーキが強い。安全性とか、歴史とか、なにかと理由をつけて新しいことを妨害する。もちろん安全性なんかは考えなくてはいけないけど、築地豊洲の問題なんかは実際のところ安全性を盾にした新しいことに対する妨害でしかない。




なぜそうなるかといえば、日本人は「不安」にすこぶる弱いから。前例がないことは不安で耐えられない。


でも現状維持なんてたんなる思い込み。未来は常に前例がないのです。


自分は変わらないつもりでも周りが変わっていくのだから、相対的に現状は維持できていない。しかも現状維持という「やらない失敗」は目に見えない。



だから、本当に安定したいのなら自ら変わっていくしかない。


それは綱渡りのようなもので、フラフラと左右に揺れながらも着実に前に進んでいくのです。落ちるのが怖くてその場で綱にしがみついていては、いずれ力尽きて落ちるしかないんです。



ブレーキをかける側は正しくブレーキをかけているのか、よく考えて欲しい。

ブレーキをかけ続け、タイムオーバーでニッチもサッチもいかなくなって、一気にアクセルを踏むしかなくなったとき。


ギアがバックに入ってるかもしれませんよ。



シンプルに考える
シンプルに考える
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森川亮
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