来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

わたしの脱出ゲーム

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いきなりわけもわからず部屋に放り入れられた私は、チュートリアルもなく、ヒントもなく、ただひたすらにスイッチを探し、押す。

このスイッチ、押すのになかなか体力が要る。

スイッチの数は見えるところにいくつもあり、期待して押すものの、押した瞬間、他にもあったスイッチが消えるだけで、それ以外なんの反応もない。

疲労。落胆。絶望。もうどれだけこの部屋にいるのだろう?

ある日、ふとしたことでカーペットの下に隠れたスイッチを発見。
どうせ無反応だろうと期待せず押した瞬間、目の前の何でもない壁が大きく開き、新しい部屋が現れる。
そこには、魅力的な装飾品がある。しかし、獰猛な肉食動物も居る。
行くか?行かないか!?躊躇していると、大きく開いた壁が勢いよく閉まる。

ガシャン。

カーペット下のスイッチを押しても、もう壁は開かない。

あのとき、なんですぐ次の部屋に行かなかったんだろう。行ったら良いことがあったかもしれない。後悔。

また反応の無いスイッチを押す日々に戻る。
だんだんスイッチを押すのが面白くなり、反応なくとも数を押せるようになる。

ある日、ふとしたことで壁に隠されたスイッチを発見。押すと、前とは違う壁が開き、新たな部屋が現れる。一瞬躊躇したものの、覚悟を決める。
入った瞬間壁は閉まり、もう戻れない。
もういくつ目かわからない部屋。
以前と違うのは、不思議とどのスイッチを押したら壁が開くか、なんとなく予想がつく。

そして、最初の部屋で押しても何も起こらなかったとあるスイッチ。
実は、遠く離れたこの部屋に繋がっていて、あのとき押してなかったら次の壁は開かなかったことがわかる。

振り返ってみると、一番難度が高かったのは最初だったなと。

たまに「出口を教えてやるよ」って身なりの良い人が現れたりもしたけど、自力で頑張ろうとお断りした。
あとから、その人は壁の開かない部屋に案内する悪いやつだと知った。

大変だったけど、ちょっとコツを掴んできた気がする。

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