来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

DJの書いたビジネス本「フィルター思考で解を導く」

DJとはクラブで選曲しお客様を楽しませるのが職業で、その選曲は決してDJの単なる好みや気分ではなく、場所時間客層から最適な曲を限られた時間で探し出し最良のタイミングでかけるという、知識と素早い決断の必要な難しい職業です。下手だとビール瓶飛んでくるらしいですw

この本はそんなDJの沖野修也さんが書いたビジネス本。非常に中身が濃く、いかに沖野さんが大量の情報を処理しそれを「フィルタリング」して書いたかがわかります。

インターネットの登場で当初は必要な情報が誰でも手に入り、誰でも良い情報、良い商品、良い音楽をすぐに探し出せると思っていました。しかし実際には今目の前にある情報は果たして本当に「良い」ものなのかの判断まではネットはしてくれず、結局その情報が「正しいか」を確かめるためさらに検索を続けるも確信が持てずにもやもやすることも多くなりました。

こんな時代に必要とされるのが「フィルター」を持つ人。

P47
 実のところ、彼らは何も生み出していない。それなのに、生み出してない彼らの方には多くのフォロワーがいて、一生懸命曲を作ってはいるけれど、つまらないつぶやきをしているアーティストはフォロワーが少なかったりするのです。
 それはソーシャルネットワークツイッターが流行りだして起こった面白い現象だと思います。このことを見ても、フィルターの価値が上がっていることがわかるのではないでしょうか。

「情報を作る側」の私としてはなんとも恐ろしい話ではありますが、非常に納得もします。良いモノを探すのはものすごく時間がかかります、それなら最初から良いモノを知ってる人に聞けば時間の節約になりますから。そんな目利きの価値は上がる一方でしょう。


特にDJやってる方がこの本でビジネス視点を取り入れて考えてみると面白いんじゃないかと。

フィルター思考で解を導く~ビジネスで勝つための情報戦略~
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レビュー平均:5.05.0点 (3人がレビュー投稿)
by amazon通販最速検索 at 2011/05/05