小学4年からPCを使ってる私にとっては、現在のテクノロジーの進化の速さに対して日本の対応の遅さには正直呆れています。
上記の記事でIT企業の方が「今の若者はPC使えない」と嘆いていますが、若者にかぎらず日本人の8割ぐらいは「PC」を使えてないんじゃないかと思います。
昔、パソコン教室のインストラクターをやっていました。
私はできるだけ「PC」という道具の基礎から教えたいと努力しましたが、ほとんどのお客様に「そういうのはいいからワード(エクセル)を教えて」と言われてしまうので、しょうがなくOSやハードについては飛ばしてワード(エクセル)を教えます。
そして、多くのお客様は「ワード」と「エクセル」がそれなりに使えるようになります。しかしOSやハードについてはなかなか勉強してくれなくて、結果として時間をかけて作ったファイルがどこにあるかわからない、ちょっとしたハードのエラーで混乱してしまいます。
そして、ここでせっかく覚えたワードやエクセルもバージョンやハードが変わったりするだけで対応できなくなります。
つまり「PC」が何かを理解してないのです。ワードを習いに来たお客さまにとってPCは「ワード98」であり、「ワード98」で無くなった瞬間に扱えなくなるのです。
私が「PC使える」を定義するなら、それは「基本機能を知り、達成したい仕事に必要なスキルが大体理解できる」ことです。「スキルを持っている」ではなく「必要なスキルがわかる」です。
たとえスキルを持っていなくても、何が必要かわかれば、それを学べばいいし、学ぶのが難しいのならスキルを持つ人に頼めばいいのです。
私自身はPCを習ったことはほとんどありません。小さい頃は本屋で手に入れた雑誌と専門書でだいたいまかなえました。今このブログを書いているMacも使い始めたのは8年ほど前ですが、すでにネットがありますから、わからないことは検索すればいい。
今はPCを学校で教えてるものだと思っていましたが、やっぱりPCを使えない子が多い。これは若い世代の問題ではなく、教える側の世代が未だにPCが何かをわかっていないために、ちゃんと伝えることができていないのだと思います。
もちろん、使える子もいます。ちょっとヒントを出したら検索してフリーソフトを手に入れて曲の編集をしたり。そういう子は元々好奇心の強い子で、ネット検索を駆使して興味のあることはどんどん吸収していきます。
しかしこういう「例外」ではなく、せめて国民の5割程度はPCを使って必要な情報にたどり着くだけの能力を身につけられないもんでしょうか。
これって高望みなんですかね?今の大学進学率が5割強。大学行くより簡単だと思うんですけど。