来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

答え合わせ

物語で好きなシーンがありまして、それが「答え合わせ」です。
推理ものとかのじゃなくて、恋愛ものが成就した終わり頃に、2人で冒頭の出逢いのときのことを思い出しながら「あのとき、私のことどう思ってた?」って聞いたりするやつです。
普段生きててまず知ることの出来ない、他人の感情の「答え合わせ」が好きなんです。
妻のめろこ。は中学2年間同じクラスだったので、10年以上の時を経て、あの頃私が周りからどう見られてたかを知りました。当時私は今でいう「陰キャ」ですが、評価(?)は意外にも悪くない感じでした(忖度がなければの話ですが)
その他、同じ教室という空間にいながら全く知らなかったクラスメイトの情報を知り「人間面白い!」なんて思ったり。

ひとつ願いが叶うならば答え合わせをしたい出来事があります。
だいぶ前東京に住んでたときのこと。浅草散歩中の私の前を歩く女性が、ハラリとハンカチを落としました。私はそれを拾って女性を呼び止め

「落としましたよ」
「ありがとうございます」

なんてやりとりがありました。
この展開のテンポ感があまりにもテンプレすぎて、あれ、これ物語なら運命の出会いじゃないの?って思ったわけです。物語ならそのあとに偶然仕事で一緒になったりしますね。
もしその女性に話を聞くことが出来たら、あのとき「運命」とか頭をよぎらなかった!?と聞いてみたいです。聞きたいのはそれだけです笑

しかし残念なことに私は人の顔を覚えるのが苦手なので、仮に奇跡の再会があっても覚えてない自信があります。というか、実はどこかで再会してて、女性も私と同じく人の顔を覚えない系だったのかもしれません。
誠に残念であります。