来兎の研究室跡地にして雑文置き

作曲家、来兎の雑記です

ひとりひとりに「一生に一度」はありますので、邪魔しないで欲しいのです

オリンピック周りの炎上は毎日のように薪をくべまくっておりますね。
オリンピックってやたらと関係者が「一生に一度〜」みたいなこと言ってて、そこすごくモヤモヤするんですよね。
1964年の東京オリンピックを経験した都知事や総理は、あのときの感動を忘れられないのだと思います。
その頃はまだテレビは白黒テレビの時代。娯楽も少なく、オリンピックというコンテンツが国民に強烈に焼きついたことは想像に難くありません。
しかし今はコンテンツが無数にあり、個人がそれぞれに好きなコンテンツを選んでいます。私から見ればオリンピックも単に規模が大きいだけで、それらのコンテンツと何ら変わらないのです。

しかし、1964年の東京オリンピックを経験した人たちはそれを理解できてないようです。断言しますが、今回の東京オリンピックにあのときの感動はありません。
そんなオリンピックのために、運動会や修学旅行、コミケや推しのライブが中止にさせられているのです。
個々にとってはどんなイベントであれ「一生に一度」なんです。オリンピックだけは特別で、それ以外を犠牲にするような形をとったことは大きな禍根を残すことになるだけでなく、1964年の東京オリンピックの価値をも下げることになるでしょう。
スマートフォンが普及し個々が自分のタイミングで好みのコンテンツを細かく選ぶ時代の今、国を挙げて大きなコンテンツに国民の目を向けさせようとすることが時代遅れなんです。