来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

「神田川」と貧困

最近見た音楽番組で紹介されてた人気上昇中のバンドの歌詞。私がそれから感じたイメージは昔のフォークソング神田川」でした。
そんなことがあり今日見かけた若者に風呂なし物件が人気という記事はタイムリーで、私が歌詞に感じたイメージを裏付けるようなものでした。
他の記事でも若者のトレンドと紹介されるものが低収入が要因と思われるものが多くあり、ミニマリストなんかもつまりはそういうことなのかなと。

低収入、貧困というのはトレンドで済まされるものではありません。バブル崩壊後に生まれた世代、幼少期から金の無い生活をしてきた人はお金がある生活というものをイメージできないのでしょう。お金がないことが普通になっているのです。これは高度経済成長期だった夢のある「神田川」の世代と大きく違います。
風呂やトイレはプライバシーや個の尊厳にも関わる要素です。かつての若者が手に入れるために頑張ってきたものが、今の若者の手の届かないところに行ってしまった。こんな深刻な状況にまで、日本の政治がダメにしてしまったんだなと言わざるを得ません。
これは経済の問題ではなく、個が豊かにならないと国も豊かにならないとということを未だ理解出来ていない、過去30年にわたる政治の問題なのです。
神田川」を聞いていたであろう世代の政界の重鎮たちは、この状況になにを思うでしょうか。