来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

作品の面白さとレビューの評価は連動しない




弱キャラ友崎くん』というアニメを見ました。作画なども良く、普通に面白かったなーと私は思うのですが、Amazonのレビューが妙に低いので気になって読んでみました。


ざっくりいうと「リアリティがない」という点が評価を下げる要因になってるんですが、こういうフィクションの中のリアリティの取り扱いってすごく難しいんですよね。


異世界転生なんてそれこそリアリティなんて1ミリもありませんが、それは逆に現実からかけ離れすぎててリアリティを考慮する必要がないので問題になりません。


でも、学園モノの場合。学校生活という身近な題材だと現実が頭を過り、覚めてしまうということはあると思います。特にいまリアルタイムで作品の登場人物たちと同じ高校生だったりするともろに比較対象があるため、フィクションと捉えるのが難しいでしょう。


私は好んで音楽を題材としたマンガや小説を読みますが、天才の主人公みたいなのは全然気になりませんが、機材の取り扱いとか些細なことで違和感を覚えることがあります。そういう場合は「作品の本質ではない」と意識的に無視することにしています。


それでもどうしても無視できないことがあって、 「理系」を題材とした作品の導入で、理系の人だったら絶対気にするだろう!という部分を無視されてしまうとさすがに「作品の本質」が私の思ったのと違ったなと読む気が失せてしまいます。でもこれは私が勝手に期待して勝手に失望しただけなのです。


私の場合だと、他には登場人物があまりにも成長(変化)しないとか、ストーリー展開を偶然に頼りすぎているなどで覚めてしまいます。


ほんとは、そういう部分も気にしないで読めたらいいなと思うのです。


フィクションを素直に読むって才能だと思います。 読み進めていくうちに出てくる疑問や邪念に引きずられず、作者が描きたかったことを純粋に楽しむ。私はそうありたいのです。