来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

学生の交通インフラ問題

「超無敵クラス」という中高生向けのテレビ番組をよく見ます。

その番組に自転車長距離通学の生徒の登下校に10代のタレントがついていくコーナーがあります。
それは往復4時間とかかなりの時間を通学にかけていて、番組的にはそれを「頑張り」「将来の夢」「美学」「親孝行」「美しい景色」を推していきます。

ぼけっと見ている分には面白いんですけど、ちゃんと考えるとかなりひどいことをひどいと思わない状況に恐怖も感じます。問題は「長距離」ではなく「長時間」です。だから本当は自転車長時間通学というのが適切です。距離が遠かろうとも往復2時間、それも公共交通機関なら乗っているいる時間を有効活用できますから私も文句はありません。

10代が1日のうち4時間を通学に使うという損失はとてつもなく大きいです。1ヶ月の半分自転車通勤なら月60時間です。その時間があれば、将来の可能性につながる勉強も趣味できます。

じゃあなぜ自転車の長距離通勤をするのかといえば、基本的にはお金の問題です。ストーリーとして母子家庭だから母に負担をかけたくないなど出てくるのですが、こういう若者の貴重な時間を無駄にさせないように国はお金を出すべきです。

今後過疎が進み、バス電車が次々に廃線することでしょう。現状のルールでは余裕で「詰み」です。今後、車やバイクの免許取得条件緩和や、地方向けの超安価な車が必要になるでしょう。

予測できる未来を見て見ぬ振りをした結果起きている社会デザインの欠陥を、個人が自覚なく負担しそれを美談とするのは私は気持ちの良い話とは思わないです。