来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

偶然に理由を探すはやめた方がいい

最近有名な経営者の本を読んだんですが、ざっくり要約すると「努力し尽くせば運(偶然)が味方する」という内容。 この手の話は成功者のエピソードで多いんだけど、私はこの考え方はある意味宗教的感覚であり全く共感できないです。

自分が「運が努力の味方をした」と個人的に思うだけなら全然構いませんが、それを一般化しないでほしい。

こういう努力と運の関連付けというのは非常に悪質で、裏を返せば「運が悪いのは努力が足りない」となります。

地震で被害を受けた人は努力をしなかったからか?当然そんなことはないです。だけど、こんなことにも他人から「日頃の行いが悪かった」とか勝手な理由をつけられたりします。

 

自身のことならともかく、無関係の他人に行い云々いうのは良くないです。

 

世界は偶然の連続で、偶然には理由はありません。だから理由がないものだと受け止めなければならないのです。人間はどうしても物事に理由を求めます。有名な経営者ですら理由がないことに耐えられないのです。

 

断言しますが、努力と運は無関係です。原因と結果の法則とは似て非なるものです。

 

「努力し尽くせば運(偶然)が味方する」のではなく「運(偶然)を自らの努力によってポジティブに変えた」のです。この2つは全く意味が違います。

 

そこを混同させないように。