来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

問題設定を間違えると答えも当然間違える。

タイトルで全部言い切ってますが。

最近Twitterで見かけた事案2つ。

そのいち

動員の少ないバンドはライブするのを止めてもらえないだろうか | 海保けんたろーの思考集積場
http://kntr.world-scape.net/?p=161

集客の少ないバンドがライブをしなければ、ダメなライブハウスが潰れて健全化するという主張。
この記事の次の記事にも色々書いていますが、根本的な間違いがあります。

この、バンドがライブをやめればライブハウスの状況が改善するという主張は

「いじめられる方にも原因がある」

という考え方と同じで「いじめてしまうのは、お前がいじめたくなるような態度だからだ。お前がいじめられないように努力しろ」と言っているのと同様です。


ライブハウスの問題はライブハウス自身が動いて解決すべき問題であり、それを集客が少ないバンドがライブするからライブハウスをダメにしたみたいな主張は単なる責任転嫁。 


そのに


この投稿をした方は本が高いということを問題にしているけど、本当に問題にすべきは「買うお金がない」です。この話は「本」を他のジャンルに変えても成立するのですから、本固有の問題ではありません。

問題設定自体が間違ってるのに、拙速に解決に動いてしまうと状況を更に悪くします。 


「問題解決能力」の前に「問題設定能力」です。

企業の偉い人や議員さんはよく自分に都合の良い問題設定をしてるので、注意してみてると良いと思います。