来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

ダブルバインドと自己理解

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たとえば、スーパーで子どもに「なんでも好きなお菓子を選んでいいよ!」と言ったら、選んでほしくないお菓子をチョイスされたので、「それはダメ!違うのにしなさい!」と替えさせた。

…よくある光景かもしれませんが、これこそが『ダブルバインド』。

 

幸いなことにうちの親からはこういうことをされたことはない。

 

ひとつ覚えているのは、中学のとき、PTA会長が教室でなにやらありがたい話をするということがあった。

そのPTA会長が「聞きたくない奴は寝てていい」と言ったので、私は遠慮無く寝てたのだがそれが癇に障ったらしく「こういう奴が将来ダメになる」と晒された。ちなみになぜか新聞記者も居た。

私としては、子どもがヤンキー崩れになってるのによくもPTA会長なんか引き受けられるなと思ってたので、子どもが子どもなら親も親だなと認識・納得した次第。

 

PTA会長がなぜ「寝ててもいい」と言ったかといえば、その言葉で自らの懐の広さを表現したのだろう。そして本当に寝る奴はいないだろうと高をくくっていた。しかし、私は自分の子どもをちゃんとしつけられないようなデキの悪い親の話など聞きたくはないので当然寝るのだけど、当のPTA会長はまさか本当に寝る奴がいるとは思わなかったので我慢できずに怒り、私を叱責したわけだ。ただただカッコ悪い。

 

怒るぐらいなら最初から「寝てもいい」なんて言わなければよかったのだ。

「これからする話はつまらないかもしれないけど、我慢して聞いて欲しい」ぐらいにしておけば、私だって寝ずに聞いただろう。

 

ダブルバインドはある程度の年齢になると「駆け引き」なんて言い換えられたりするけど、大体は未熟な大人のコミュニケーションを都合良く表現しただけで、実情は真に伝えるべきことを伝えられずに湾曲させ混乱を招いてるだけ。

 

世の中、素直が一番だ。