来兎の研究室跡地

作曲家、来兎の雑記です

無意識が秘めた能力の凄さ

オーディオブックという本を朗読サービスのアプリがありまして、私はそれを愛用しています。時間の有効活用という感じで、ひとりで移動中はだいたいそれを聞いていているのです。
このアプリには速度変更の機能がついていて、今は2.7倍ほどで聞いています。滑舌とイントネーション良い声優さんの朗読は早くしても聞き取れるのです。
しかし2.7倍は聞き取れるギリギリです。ふわっとした無意識のような状態のときは自然と朗読が頭に入ってくるのですが、これがしっかり聞こうと集中しようと考えた途端に早すぎて聞き取れなくなるのです。
格闘ゲームのコンボなんかでも、無意識だと複雑なコンボでも勝手に手が動いてできるのに、コマンド入力を意識すると途端に「あれ、この必殺技キックボタンだっけ!?」なんて混乱して出来なくなるのです。
「プロゴルファーがレッスン本を書くとスコアが悪くなる」という話を何かで読んだことがあって、これちょっとわかるんです。今まで無意識でやってたことを言語化したせいで、インタプリタを通さないといけなくなり速度が上がらなくなるみたいな。(インタプリタは人間のわかりやすいプログラム言語で書かれたコンピュータプログラムを、コンピュータが解釈できる形式に変換しながら同時に少しずつ実行していくソフトウェアです。だから比較的速度が遅いのです。)

無意識はすごい。今だと「ゾーンに入る」っていうやつですね。
この能力を引き出すには反復しかないので、やっぱ近道なんてないんだなぁなんて思うのです。